うなすけとあれこれ

2016年02月28日

静的Webサイトのつくりかた その1

n0h0.com

はじめに

これからの一連の記事は、2016年2月27日に行われた福井技術者の集い その5での僕の発表した内容を、加筆ならびに修正し、よりわかりやすくまとめ直したものとなります。

つくりかた記事リスト

静的Webサイトとは

これから作成する静的Webサイトとは、twitterやfacebookなどのような、アクセスに応じて配信するファイルが変化するようなものではなく、このブログのように、決まったhtml、css、JavaScriptのファイルを返す単純なWebサイトのことを指します。

静的Webサイトを作る道具

さて、静的Webサイトをつくるのに必要な道具は、極論を言ってしまえばテキストエディタ以外に必要ありません。

しかし、htmlの手書きは、閉じタグを忘れたりすることもあります。cssの手書きは、デザインによってはベンダープレフィックス(webブラウザによって異なるスタイルの書き分け)などを全て書き並べる必要が出てくることもあるでしょう。 デザインのうえでの共通部分(ヘッダーやフッターなど)も、全てコピーアンドペーストするのでしょうか?

そこで、静的Webサイトを作ってくれるツールを使って、作っていきます。

静的Webサイトジェネレーター

静的Webサイトを作ってくれるツールのことを、「静的Webサイトジェネレーター」と呼びます。 Top Open-Source Static Site Generators - StaticGenに主要な静的Webサイトジェネレーターが載っていますが、とにかく量が多いです。 一体どれを選べばよいのでしょう。

今回は、このブログでも使っているmiddlemanを使用します。 採用の理由としては、

などです。 同じくRubyで書かれている静的Webサイトジェネレーターにjekyllがあります。こちらはGitHub pagesという簡単に静的Webサイトを作成できるGitHub上のサービスで採用されているツールです。

middlemanで静的Webサイトをつくる

Rubyの環境構築

middlemanはRubyで書かれているので、PCにRubyの実行環境がない場合は、環境を整えてやる必要があります。 Rubyの開発環境構築は、OSごとに書くとそれだけで記事が一つ出来上がるので、ここでは解説サイトへのリンクを掲載するのみに留めます。

middlemanをインストールする

middlemanのインストールには、gemというツールを使います。gemは、Rubyに標準で組み込まれているライブラリをインストールするコマンドです。 以下のコマンドを実行することで、gemを使用したmiddlemanのインストールが行われます。

$ gem install middleman

インストールはこれで終わりです。

middlemanの初期化

さて、middlemanでは、各種ファイルの置き場所が決まっています。それらの準備をmiddlemanにしてもらうために、以下のコマンドを実行します。(例えば今回作るWebサイトの名前を、hogesiteとします。)

$ middleman init hogesite

このコマンドの実行により、今いるディレクトリにhogesiteというディレクトリができ、その中にsourceなどの幾つかのディレクトリができているはずです。

さて、これからはこのhogesiteディレクトリで作業をしていくので、ターミナル上でもcdしておきましょう。

$ cd hogesite
$ pwd
/home/user/src/hogesite #pathはどうでもよくて、大事なのはカレントディレクトリがhogesiteであるということです

gitなどのバージョン管理システムを使用している場合、この段階で一旦コミット等状態の保存をしておくと良いでしょう。

middlemanの設定

middlemanは標準ではhtmlテンプレートエンジン(htmlを生成するためのファイルの形式)にerbを使用します。しかし、erbはほとんどhtmlのようなものです。また、cssも素のcssを書く必要があります。

htmlテンプレートエンジンにはslimを、altCSSにはscssを使います。これも、僕の個人的な趣味による選択です。

さて、slimとscssを使いたいのですが、そのためにはmiddlemanをインストールした時のように、外部ライブラリのインストールが必要となります。いちいちgem installしても良いのですが、それだとこのプロジェクトにはどの外部ライブラリが必要なのか?という情報がわからなくなってしまいます。

そこで、bundlerを使用します。Bundlerは、あるプロジェクトの依存関係の記述、またライブラリ間の依存関係の解決を行ってくれる、これもRubyのライブラリです。

以下のコマンドを実行して、bundlerに依存関係を指定するためのファイル、Gemfileを生成します。

$ gem install bundler #すでに入っている場合もあります
$ bundle init         #コマンドの名前がbundlerでないことに注意してください

すると、次のようなGemfileが出来上がっていると思います。

# A sample Gemfile
source "https://rubygems.org"

# gem "rails"

これをひとまず以下のように書き換えます。

source "https://rubygems.org"

gem "middleman"
gem "middleman-livereload"

gem "slim"
gem "sass"

(middleman-livereloadはあると便利、という理由で追加しました)

そして、以下のコマンドを実行します。

$ bundle install

これによって、bundlerがGemfileから必要な外部ライブラリを読み取り、ライブラリの間で依存関係を解決してインストールを行い、実際にインストールされたライブラリの情報をGemfile.lockに書き込みます。

そしたら、次のような設定をconfig.rbに記述します。先頭でも末尾でも構いません。

set :slim, { format: :html, pretty: :false }
set :sass, { style: :expanded, syntax: :scss }

この設定の意味は、slimの場合はここsassの場合はここ(英語)を参照してください。

ページを作っていく

さて、実際にページを作っていきたいのですが、その前にmiddlemanが最初に生成したerbをslimに変換してしまいます。 以下のコマンドを実行して、erb2slimというgemをインストールします。(Gemfileに記述する必要はありません。なぜなら、erbをslimに変換するためだけに使うからです。)

$ gem install erb2slim

初期状態ではindex.html.erblayouts/layout.erbがerbファイルとして存在するはずなので、以下のコマンドで変換してしまいます。(-dオプションでerbファイルを削除しています)

$ erb2slim index.html.erb index.html.slim -d
$ erb2slim layouts/layout.erb layouts/layout.slim -d

あとは、あなたが好きなようにslimを書き、scssを書き、ページを作っていくだけです。

slimの記法は、日本語による解説がここにあります。 scssの記法は、英語による解説がここにあります。(SassとSCSSを切り替えて表示することができます)

参考までに、僕がmiddlemanを使って作成した静的Webページのコードを以下に掲載します。

確認しつつ書いていく

さて、素晴らしいwebページを書いている途中に、「これって、ブラウザではどんなふうに見えるのだろう?」と思うことはあるはずです。そんな時は、以下のコマンドを実行してみてください。

$ bundle exec middleman server

このコマンドを実行し、ブラウザでhttp://localhost:4567にアクセスすると、実際にどのようなページになるのかをブラウザで確認することができます。(Ctrl+Cで終了します)

また、middleman-livereloadをインストールした場合は、config.rbのどこかに次の設定を書いておけば、bundle exec middleman serverを実行中にファイルを編集すると、自動的にブラウザが再読込してくれて便利です。

configure :development do
  activate :livereload
end

htmlに書き出す

作業も終わり、公開できるものが出来上がったとします。そしたら、次のコマンドを実行します。

$ bundle exec middleman build

このコマンドにより、html、css、JavaScriptが生成されます。このフォルダ以下のファイル群をサーバーに置いて、アクセスできるようにすれば静的Webサイトの出来上がりです。それはまた以降の記事で解説していきます。

公式ドキュメント

middlemanの公式ドキュメント(日本語)は以下のURLにあります。わからないことができたら都度見に行くと良いでしょう。

Middleman: インストール

次回予告

次回は、ドメインを取ることと、サーバーを借りてssh接続するところまでやりたいと思います。

Tweet
2016年02月28日