コミックマーケット103 2日目(12/31) 東ヘ17a 「キリンセル」ブースにおいて、「TLS 1.3のRFCを読んでいく本」を頒布します。この本は、Rubyアソシエーション開発助成2022において、aiortc/aioquicをRubyに移植する際の経験をもとに書くことにしたものです。
aioquicには、TLSの実装が含まれています。そのTLSのPython実装をRubyに移植する際になかなかうまくいかず、RFCや実装とにらめっこをするなどの苦労をしたので、TLSのRFCを日本語で解説してくれる資料がないだろうかと思い、書くことにしました。
もちろん既に日本語訳を公開されていらっしゃる方もおられますが1、やはり自分でイチから写経しないといかんなということで本にしてまとめようと思った次第です。
とはいえあまりに文書量が多く、わかりやすくまとめなおすというのは時間的に無理で、ほとんど日本語訳の形になってしました。それでもRFCには記載のない参考資料へのリンクを追加したり、言い回しをやさしくしたり語句の簡単な解説を足したりと、単なる翻訳ではないような本になるようにしたつもりではあります。
この本については、いずれインターネット上で誰でも読めるような形式で公開するつもりです。その際はMITライセンスやCCライセンスなどの、何らかの自由に利用可能なライセンスを適用します。なので、本当に今すぐ読みたい、何らかの理由でお金を払って読みたいという方でない限り、当日お越しいただく必要はないかもしれません。
そうなってしまうと結局RFC 8446を日本語にしただけじゃないか、ということになるので、ナナメさんにお願いして表紙絵とイラスト数点をお願いしました。これは後々公開予定の文書には含まれず、物理本を購入していただいた方限定のお楽しみコンテンツとなる予定です。当日お買いあげいただいた方には、表紙絵のみを印刷したものもおまけとしてお渡しします。
頒布数についてですが、50部を印刷しました。ただし全部を今回のコミケで頒布するつもりはなく2、次回の技術書典でも(もしかしたらその前にRubyKaigi 2024でも)頒布したいと考えており、それぞれで半々ずつくらいで頒布することを考えています。また次回の技術書典で在庫が余るまでは通販もしません。単純に在庫を抱えたくない&発送作業をしたくないという怠惰のアレです。
で、現在「¥?,???」となっている頒布価格についてですが、まだ印刷所からの連絡がなく3決めきれないでいます(決まったら記事およびお品書きを更新します)。ただ、¥3,000~¥4,000くらいにはなるんじゃないかなと見ています。利益を出そうとは思っていませんが、そもそもページ数が多いので印刷費がかさみそうです。
見本はコミケWebカタログで確認することができます。
pixivFANBOXおよびGitHub Sponsorsで支援していただいている方に対しては、連絡をいただければ取り置きをさせていただきます。当日お渡しする際には支援していることの確認となるものを提示していただくかもしれません。準備をお願いします。詳しくは各プラットフォームからの連絡をご参照ください。なお、申し訳ありませんが支援金額を頒布価格から差し引くという対応はしません。まあそんな爆裂に売れていくなんてことはないと思いますが……
最後に、再度コミケWebカタログにおけるキリンセルの詳細ページを貼っておきます。
頒布価格を決定しました。1部¥3,500です。お品書きも更新しています。
なお、すっかり言及を忘れていたんですが、同日東パ03bにて頒布される「桐生あんずファンブック」にて、「Rubyistワカモノ組座談会」で僕が話した内容が本になっています。こちらもよろしくお願いします。
【C103 2日目東パ03b「ひやおろし」】
— 炬燵(kotatsu) (@sakahukamaki) December 28, 2023
桐生あんずという一般女性について、友人同僚先輩同輩教育係に保護者と様々な視点から語った結果10万字を超えた本です。サンプルは引用先をご覧ください。
なお、本人は中身を知りません。
#評論情報系同人誌告知 #C103 #C103新刊 https://t.co/TKFHNldP2Q pic.twitter.com/XEJ5xGNdjY